愛煙家の友人が話していました。一日のうち、タバコを吸う時間がかなり長いが、アロマを楽しみたいと。彼女は換気扇の下でタバコを吸うそうなので、アロマをたいても香りが吸い込まれてしまうとのこと。

タバコを吸わない時間を作って部屋でアロマタイムを作ることや、アロマペンダントを身につけることを提案しましたが、空間が変わらない限りよい解決法とはいえないようです。

 

となると、入浴(アロマバス)でしょうか。

精油の香りを鼻から吸入するとともに、香りの成分の効果を肌から浸透させることもできます。浴室は密閉された空間なので、大変効率のよい芳香浴が可能になります。

古代エジプト、ギリシャ、ローマの人々も芳香植物を使って入浴を楽しんでいたそうです。日本でも、ゆず湯や菖蒲湯など、香りのよい植物を使った効果的な入浴習慣を古来からもっています。肌を清潔にするという目的だけでなく、心と体をリラックスさせる時間としてのアロマバスを生活に取り入れるとよいと思います。

 

好きな香り、もしくは目的や症状に合わせた精油を浴槽に貼ったお湯の中に落とします。精油の量は4~5滴が標準。精油はブレンドすることで、心身への作用の期待感がいっそう高まります。

精油はお湯には溶けないので、手でよくお湯をかき混ぜてから入浴します。

目的に合った入浴の効果をより高めるのに適当なお湯の温度や時間、入り方があります。たとえばリラックスしたい時は38度前後のぬるめのお湯にゆったりした姿勢で入ります。深く息を吸い込んで香りを楽しみましょう。長時間入るためには心臓に負担のかかりにくい半身浴がおススメです。

逆にリフレッシュしたい時には40度くらいの熱めのお湯に肩までしっかりつかり、早めに上がります。

なお、精油は揮発性が高いので、1回の効果は30分程度と考えて下さい。

 

立冬を迎えたこれからの季節、アロマバスはますます私たちの健康維持と心豊かな生活に役立ってくれるでしょう。